2025.07.15

  • コラム

COMS導入で業務が変わる!現場の負担を激減する「クラウド点呼」

「朝の点呼に間に合わない」「出張先から戻るまで確認できない」など、現場で働くドライバーや管理者にとって、点呼業務は大きな負担となっています。

2023年12月の道路交通法改正により、運転前後の酒気帯び確認が義務化され、運用の厳格化が求められています。直行直帰や夜間・早朝の運行がある場合、従来の対面点呼では対応が困難です。

こうした課題に対応するのが、クラウド型点呼システム「COMS」です。スマートフォンだけで点呼とアルコールチェックが完結でき、特別な機器や複雑な操作は不要です。

ドライバーの業務負担を軽減しつつ、法令に準拠した運用が可能となるこの仕組みは、安全運転管理の強化と業務効率化を同時に進める手段として注目されています。

なぜ今「クラウド型点呼」が必要なのか

2023年12月の道路交通法改正により、安全運転管理者の責務が拡大し、運転前後のアルコールチェックは任意ではなく明確な義務となりました。

安全運転管理者には、以下の対応が求められます。

●運転前後の酒気帯び確認(目視およびアルコール検知器による)
対象は、業務で運転を行うすべての従業員です。通勤や私用は含まれませんが、業務指示による短距離移動も対象です。

●酒気帯び確認の結果を記録し、1年間保存
日時、運転者名、使用車両、確認方法、酒気帯びの有無など、法令で定められた8項目の記録が必要です。

●アルコール検知器を常に有効な状態で保持
故障や電池切れがあると、確認が無効とされる可能性があります。

これらに違反した場合、以下のリスクがあります。

●行政処分(営業停止など)
●刑事責任の追及(事故発生時)
●社会的信用の低下(報道や取引停止)

対象は「車5台以上 or 11人乗り1台以上」の事業者

法令の対象は、以下のいずれかに該当する事業者です。

●自動車(普通車・軽自動車含む)を5台以上保有
営業車や送迎バスを複数保有する中小企業も含まれます。

●定員11人以上の車両を1台以上保有
施設や企業で運行する送迎バス・マイクロバスなどが対象です。

●業務で自家用車やレンタカーを使用
保有していなくても、業務命令で使用する場合は対象です。

営業用バイクを0.5台換算でカウントする規定など、台数の計算で見落としが起きやすいため、正確な確認が必要です。

「スマホで完結」現場が助かるCOMSの仕組みとは

クラウド型点呼システム「COMS」は、スマートフォンと連携した軽量のアルコール検知器を使用し、誰でも簡単に操作できる点が特長です。複雑な手順や専門知識は不要で、現場での導入障壁が低い仕組みです。

操作は「電源ON→吹き込むだけ」

COMSのアルコール検知器は、電源を入れて息を吹き込むだけで以下の情報がクラウドに自動送信されます。

●測定日時
●GPSによる位置情報
●測定者の認証情報
●測定値の記録(音声・映像付き)

直行直帰や出張先など離れた場所での運転も、管理者がリアルタイムで確認できます。

法令で定められた8項目を自動記録・1年間保存

COMSは、酒気帯び確認時に必要な法定8項目を自動で記録・保存します。

●確認者名
●運転者名
●使用車両情報(ナンバーなど)
●確認日時
●確認方法(対面・映像・音声など)
●アルコール検知器の使用有無と結果
●指示事項(異常時の対応内容)
●その他の必要事項(位置情報、異常通知など)

記録漏れや記入ミスの心配がなく、管理の手間が削減されます。

点呼データはExcel出力にも対応、報告・監査対応が容易に

クラウド上に保存された点呼データは、Excel形式で出力できます。

●警察・労働基準監督署の監査に即時対応
●社内報告書への転用
●複数拠点のデータ集計も容易

紙や手入力による管理と比較し、作業時間・正確性の面で大きな利点があります。

不正・見落としを防ぐ仕組みで管理者も納得

クラウド型点呼「COMS」は、不正や確認ミスを防ぐ仕組みを備えており、安全運転管理者の目の代わりとなる確実な点呼体制を構築できます。

誰が・いつ・どこで測定したかを自動記録

COMSは以下の情報を自動で記録し、改ざんを防ぎます。

●測定者(本人認証済)
●測定日時(タイムスタンプ付き)
●測定場所(GPS取得)
●測定機器の識別情報

代行・なりすまし・後日の不正入力は不可能で、証拠性の高い記録として事故時の説明責任にも有効です。

不正防止・未点呼リスト生成・アラート機能を搭載

COMSには、点呼の漏れや異常を自動で検知・通知する機能があります。

●未実施者リストの自動生成
予定時刻を過ぎても点呼データがない場合、自動で一覧化されます。

●アラート通知
異常や未実施時に管理者へ即時通知します。

●異常値への対応指示
管理画面から「運転中止」や「再点呼」などの指示を即時に送信できます。

すべての点呼を管理者が逐一確認する必要がなくなり、管理業務の効率が向上します。

「部署別管理」「未実施者チェック」で統制を強化

複数の拠点や部門を持つ企業に対応し、部署単位で点呼管理が可能です。

●運転者・車両を部署別に一元管理
●担当管理者を設定して責任範囲を明確化
●未実施者をフィルタ表示して確認を簡素化

点呼以外の期限管理にも対応

COMSは、点呼業務に加えて以下の安全情報も一括で管理できます。

●運転免許証の有効期限
●任意保険の加入状況と期限
●車検の期限

それぞれの期限が近づくと自動通知されるため、更新漏れを防止できます。

対応手段の比較:紙運用/スタンドアロン/クラウド型の違いとは

酒気帯び確認と点呼の義務化に伴い、現場ではさまざまな対応手段が検討されています。ここでは「紙運用」「スタンドアロン型」「クラウド型」の3つの方法について、それぞれの特長と課題を比較します。

紙運用+市販チェッカー:低コストだが記録・保管に手間

●メリット
初期費用が低く、市販のアルコール検知器と紙台帳で手軽に導入できます。

●デメリット
記録漏れや記入ミスが発生しやすく、保管スペースの確保も必要です。監査時の対応に時間がかかり、記録の信頼性(改ざん防止)にも不安が残ります。

スタンドアロン型:測定は可能だが記録管理は別途必要

●メリット
業務用機器として測定精度が高く、一定の信頼性があります。

●デメリット
測定結果が本体内に保存されるため、紙やPCへの転記作業が必要です。記録の整合性確保には管理者の負担が大きく、遠隔点呼やGPSには非対応です。

クラウド型:法令対応・記録・管理を自動化、遠隔点呼も可能

●メリット
法令に基づく記録が自動で行われ、1年間の保存に対応しています。スマホやPCでリアルタイム管理ができ、直行直帰や出張先の点呼にも対応可能です。データ出力や監査対応も簡単です。

●デメリット
月額費用が発生します。ただし、手作業にかかる業務コストや管理リスクを考慮すれば、費用対効果は高いといえます。

自社の運用実態に応じた手段を選び、法令を確実に遵守しつつ、業務負担の軽減を図ることが重要です。

安全と効率を両立!COMSの現場導入メリット

クラウド型点呼システム「COMS」は、法令への対応だけでなく、現場業務の効率化やコスト削減にも貢献します。以下に、導入による具体的なメリットを整理します。

ペーパーレス・省人化・リスク管理の一元化で業務を効率化

●ペーパーレス化
書類の記入や保管、検索作業が不要になり、作業効率が向上します。

●省人化
未点呼リストの自動生成やアラート通知により、管理者が常時確認する必要がなくなります。

●リスク管理の一元化
アルコール測定、点呼記録、免許・保険・車検の期限管理を1つのシステムで統合できます。

高精度センサーを搭載

COMSに搭載されているセンサーは、国家公安委員会が定めた仕様に準拠しています。業務用途に求められる精度・操作性を備えています。

●呼気中アルコール濃度を高精度で測定
●ワンボタン操作で簡単に使用可能
●メンテナンスは年1回、無料交換に対応

初期費用ゼロ・定額制で導入しやすい

COMSはコスト面でも導入しやすく設計されています。

●初期費用:0円
●管理アカウント発行料:0円
●月額:5,390円(税込)〜(専用機器リース含む)
●メンテナンス費用:年1回まで無料

必要な機能とサポートを、無理なく継続可能な料金で利用できます。

まとめ

クラウド型点呼システム「COMS」は、以下のようなニーズに対応する実用的な解決策です。

●スマートフォンで点呼を完結させたい
●直行直帰や出張先でも確実に点呼を実施したい
●記録ミスや記入漏れを防ぎながら法令を遵守したい
●管理者の業務負担を軽減したい

「誰でも使える」「不正・記録漏れを防ぐ」「リアルタイムで確認可能」といった特長を備えたCOMSは、安全運転管理体制を構築・維持するための有効な手段です。

法令に対応しつつ、無理のない運用を実現したい企業には、クラウド型点呼の導入が最適です。早期の整備により、組織全体の安全管理体制を強化できます。